
フレコンバッグで粉体や粒状のものなどを安全に運び、保管するために欠かせないのが「内袋」です。しかし、内袋にはいくつかの種類があり、どれを選べば良いか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
今回は、代表的な内袋の形である「カット品」「平シール品」「玉シール品」の3種類に焦点を当て、それぞれの特徴と選び方のポイントを分かりやすく解説します。
3種類の内袋:それぞれの特徴を知ろう
フレコンバッグの内袋は、主にその底の形状によって3つのタイプに分けられます。それぞれの特徴を理解し、用途に合ったものを選びましょう。
1. カット品:スピーディーな排出が魅力!
カット品は、その名の通り、底がカットされたままで開いている内袋です。
- メリット:
- 排出が早い: 底が開いているため、フレコンバッグの排出口を開けば、内容物を一気に排出できます。作業効率を重視する場合に最適です。
- 手間いらず: 排出時に内袋を切り裂く必要がありません。
- デメリット:
- 気密性が低い: 下が開いているため、より厳密に内容物を管理したい場合には不向きです。
こんな用途におすすめ: 飼料、リサイクル原料、土砂など、スピーディーな荷降ろしが求められ、気密性をあまり必要としない内容物。
2. 平シール品:気密性をしっかり確保!
平シール品は、内袋の底を熱で平らに圧着(ヒートシール)したタイプです。
- メリット:
- 優れた気密性: 底がしっかりと閉じられているため、湿気やホコリ、異物の侵入を防ぎ、内容物の品質を保護します。粉漏れ、液漏れの心配もありません。
- デメリット:
- 排出に手間がかかる: 内容物を排出する際には、鎌のようなカッターで底を切り裂く必要があります。
こんな用途におすすめ: 化学薬品、食品原料、樹脂ペレットなど、品質保持のために気密性が求められる粉体や粒状の内容物。
3. 玉シール品:最高の気密性と安定性を実現!
玉シール品は、内袋の底をじゃばらのように折りたたみ、中心部で熱を加えて球状に固めてシールしたタイプです。
- メリット:
- 非常に高い気密性: 平シール品よりもさらに強固に密封されており、デリケートな内容物の長期保管にも適しています。
- 内容物が安定する: 底がドーム状になるため、内容物が安定し、荷崩れしにくくなります。
- 切り裂きやすい: 排出時に切り裂く必要はありますが、中心部が固まっているため、狙いを定めやすく、一気に全開にしやすいという利点があります。
- デメリット:
- 排出に手間がかかる: 平シール品と同様に、排出時には底を切り裂く作業が必要です。
こんな用途におすすめ: 医薬品原料、高機能化学品、吸湿性の高い食品原料など、特に高いレベルでの品質保持が求められるデリケートな内容物。
用途別選び方のポイントまとめ
種類 | 排出スピード | 気密性 | おすすめの用途 |
カット品 | ◎ 早い | △ | 飼料、リサイクル原料、土砂など |
平シール品 | △ 遅い | ○ | 化学薬品、食品原料、樹脂ペレットなど |
玉シール品 | △ 遅い | ◎ | 医薬品原料、高機能化学品、吸湿性の高い食品など |
排出時の注意点
平シール品や玉シール品を使用する場合、排出時にはカッターで内袋を切り裂く作業が伴います。安全に作業を行うため、専用のカッターを使用することをお勧めします。また、作業の際は、粉塵の飛散や内容物のこぼれに注意しましょう。
まとめ
フレコンバッグの内袋選びは、輸送・保管したい内容物の特性と、作業の効率性を合わせて考えることが重要です。
- スピード重視なら「カット品」
- 品質保持のための気密性を求めるなら「平シール品」
- より完璧な気密性と品質保持が必要なデリケートなものには「玉シール品」
それぞれのメリット・デメリットをしっかり理解し、あなたのビジネスに最適な内袋を選んで、作業効率と品質管理を向上させましょう。