1. 梱包用ストレッチフィルムでは、「より切れにくい」15-18ミクロンが最も適しています。
この範囲のストレッチフィルムは、バランスが非常に良く、日常的に作業を行っている方にはよく知られています。梱包用としては、これより薄いと破れやすく、これより厚いと強すぎてしまいます。また、500mのフィルムの重さは約3kgで、赤ちゃんの重さに近く、取り扱いも楽です。
2. 包装には、「より破れにくい」8ミクロンの多層式ストレッチフィルムが最適です。
包装や製品の保護には、切れにくい強度よりも、製品に密着して破れにくいことが重要です。また、包装の見栄えを良くするためには、薄いフィルムが適しています。8ミクロンの多層ストレッチフィルムは、従来の15ミクロンフィルムと同等の強度を持ち、さらに破れにくい特性を備えています。
ストレッチフィルムは梱包ができる
大きな荷物は、安定させるためにしっかりと固定する必要があります。しかし、ロープや紐、セロテープ・ガムテープを多用して固定すると、コストと手間が増えてしまいます。そこで、多くの企業がストレッチフィルム(ラップ)を活用しています。
ストレッチフィルムは、主に荷物の固定に用いられます。静電気の働きでフィルムがしっかりと密着するため、巻きつけるだけで簡単に作業が完了します。
また、ストレッチフィルムを解く際には、貼り付けたテープを剥がす手間がなく、荷物を傷つける心配もありません。さらに、何重にも巻くことで弾力性が加わり、荷物への衝撃を緩和する効果もあります。そのため、ストレッチフィルムは荷物の破損防止にも役立ちます。
使い方は、荷物にフィルムを巻きつけた後、端に切れ目を入れてホルダーを引くと、簡単にフィルムが切れます。荷物側のフィルムは静電気で自然に密着するので、テープでの固定は不要です。
ロープやテープで丁寧に固定するよりも、ストレッチフィルムを使えば手軽に梱包でき、作業時間の短縮によりコスト削減にもつながります。
15ミクロンの梱包は熟練者
ストレッチフィルムには、初心者には18ミクロン、熟練者には15ミクロンの厚さが適しています。
また、15ミクロン未満のフィルムもあり、価格はさらに安価になりますが、薄さが増すため、強度が落ちた印象があります。厚さが薄い分、多く使用する必要があるため、通常の使用方法では15ミクロン未満のフィルムは消費が早くなる傾向があります。さらに、ちぎれやすく作業効率も低下するため、梱包用としては18〜15ミクロンのフィルムが人気で、最も一般的に使用されています。
18〜15ミクロンのフィルムは、ちぎれにくいのが特徴です。
数ミクロンの厚さの違いで、フィルムの性質は大きく変わります。ストレッチフィルムは引き伸ばして使うため、ちぎれにくく、作業効率が高いものが適しています。
包装資材として
ストレッチフィルムは、荷崩れ防止などの梱包用途だけでなく、強力な包装資材としても活用できます。優れた粘着力と高い透明度により、包む製品の形状を問わず使用できるのが特長です。さまざまな形やサイズの荷物に対応し、防水・防塵・汚れ・キズ防止の効果も発揮します。
手早くゴミをまとめるには、ストレッチフィルムが便利
工場では、大量に出るゴミを廃棄する際に、ストレッチフィルムが役立ちます。ダンボールや包装紙などのゴミをフィルムでまとめ、パレットに乗せてそのまま運搬機で運ぶことで、ゴミの運搬が一度で完了し、散乱を防げます。この方法は、スピード生産を行う工場で特に重宝されています。
ストレッチフィルムは、養生やマスキングシートとしても利用
ストレッチフィルムは、塗装面以外に塗料がかからないように覆うマスキングシートとしても活用されています。粘着性のあるテープを使うと、塗装面や工作物を傷めてしまうリスクがありますが、剥がしやすいストレッチフィルムはその点で理想的です。
ポリエチレンとは
ポリエチレン(Polyethylene)は、エチレンが重合してできた高分子化合物です。さまざまな用途に利用されており、特に容器や包装用フィルムなどに広く使用されています。
ポリエチレンフィルム(PEフィルム)
ポリエチレン樹脂はポリオレフィンの一種であり、フィルムの素材として最も広く使用されています。材料が安価なため、低価格で市場に提供できるのが特長です。また、ヒートシール性に優れ、加工が容易であるため、スーパーやコンビニのポリ袋として使用されます。さらに、耐熱性があり、包装したままでの高温殺菌も可能なため、食品の包装においても広く用いられています。
ただし、引き裂きに弱いという欠点がありますが、これを逆手に取り、簡単に破って開けられる特性を活かして、おしぼりや冷凍食品などの簡易開封包装(イージーピール)としても利用されています。